今回の本の紹介
伊坂幸太郎さんの、「AX」という作品です。
<殺し屋シリーズ>、『グラスホッパー』『マリアビートル』に連なる待望作!
最強の殺し屋は――恐妻家。
「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。
一人息子の克巳もあきれるほどだ。
兜がこの仕事を辞めたい、と考えはじめたのは、克巳が生まれた頃だった。
引退に必要な金を稼ぐため、仕方なく仕事を続けていたある日、爆弾職人を軽々と始末した兜は、意外な人物から襲撃を受ける。
こんな物騒な仕事をしていることは、家族はもちろん、知らない。
伊坂幸太郎さんの作品、やっぱり面白い!けどある程度まとめて読んだ方がきっと面白さ倍増なんだろうな。
なぜならWikipediaに、彼の作風は・・・・
- 現在住んでいる宮城県仙台市を舞台にした作品が多い。
- 多くの作品で、舞台設定や登場人物などがリンクしている。また、登場人物の中には、同名でありながらも別人格として、複数の作品に登場する者もいるのが特徴。
↑とあったので。
ぐっときたセリフ&個人的メモ
・友達が多けりゃいいとは限らない。数を競ってどうするのか。重要なのは質だ。
・やれるだけのことはやりなさい、それで駄目ならしょうがないんだから。
・友達たくさんできればいいね、とは、周囲の人間と軋轢なく、それなりにうまくやれる人間になりましょうね、といった意味合いなのかもしれない。
・弱い物いじめはいけない。ただし、弱い物いじめをした者に対しては除く。
・生きていく上で、転ぶことは必ずあるはずだから、むしろ起き方に慣れておいたほうがいい。
・蟷螂の斧(とうろうのおの)
《カマキリが前あしを上げて、大きな車の進行を止めようとする意から》弱小のものが、自分の力量もわきまえず、強敵に向かうことのたとえ
・虻蜂取らず(あぶはちとらず)類義語→二兎を追う者は一兎をも得ず
同時に複数のものを手に入れようとすると一つも手にすることができないということ。
・前門の虎後門の狼 類義語→虎口を逃れて竜穴に入る(ここうをのがれてきゅうけつにいる)
一つの危難や障害から身を守っても、さらにまた他の危難や障害が現れることのたとえ。
・八面六臂(はちめんろっぴ)
一人で数人分もの活躍をすること。また、いろいろな方面できわだった活躍をすること。
・明鏡止水(めいきょうしすい)
邪念がなく、澄み切って落ち着いた心の形容。
Ex.明鏡止水の心境
・盛者心衰のことわり(じょうしゃひっすい)
『平家物語へいけものがたり』の冒頭の「…沙羅双樹さらそうじゅの花の色、盛者必衰のことわりをあらわす」の句は有名。
感想
テンポも良く、名言も多く、クスっとするところもあり、割とさくっと読めてしまう。
ただね、伊坂幸太郎さんの作品て、「えーこの人死んじゃうの?死なないでほしかったのにー!」ってのが多いのでちょっと嫌なんです(笑)
兜の家庭での様子がいちいち面白くて。
私も気をつけよ~と思いました。
旦那さんが読んで、兜に深く同情&共感されたらどうしよう・・・
こんな人におすすめ
・グラスホッパー、マリアビートル読了した方
・恐妻家の方
・テンポが良く、さくさく読める小説を読みたい方
★いくつ?
全体的評価・・・★★★★★
読みやすさ・・・★★★★★
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