今回の本の紹介
伊坂幸太郎さんの、「逆ソクラテス」という作品です。
敵は、先入観。世界をひっくり返せ!
伊坂幸太郎史上、最高の読後感。デビュー20年目の真っ向勝負!
逆転劇なるか!? カンニングから始まったその作戦は、クラスメイトを巻き込み、思いもよらぬ結末を迎える――「逆ソクラテス」
足の速さだけが正義……ではない? 運動音痴の少年は、運動会のリレー選手にくじ引きで選ばれてしまうが――「スロウではない」
最後のミニバス大会。五人は、あと一歩のところで、“敵”に負けてしまった。アンハッピー。でも、戦いはまだ続いているかも――「アンスポーツマンライク」
ほか、「非オプティマス」「逆ワシントン」――書き下ろしを含む、無上の短編全5編を収録。
ぐっときたセリフ&個人的メモ
・俺たちは、誰かの影響を受けずにはいられない。自分がどう思うかよりも、みんながどう思うかを気にしちゃう。
・君の思うことは、他の人に決めることはできないんだから。
・相手によって態度を変えることほど、格好悪いことはない。
・踏み出さなければリスクは少ない。けれど、得たいものも得られない。
・ソクラテス
古代ギリシアを代表する哲学者の一人。
○「無知の知」・・・自分に知識がないことに気づいた者は、それに気づかない者よりも賢い、という意味。「自分には知識がないことを知る」という考え。知らないことを自覚し、真摯に自分と向き合い、真の知識への探究をすることが大切だという意味がある。
○「Thou shouldst eat to live, not live to eat. 生きるために食べよ、食べるために生きるな」
感想
短編集とは知らずに借りた本。個人的にボリュームのある本が好きなので、あちゃーと思ったのですが、さすが伊坂さん。ちょこっと繋がっていたり、何より短編でも深かったです。主人公が小学生というのも、我が子世代なので面白いと感じたのかも。娘にはまだまだ難しくて読めないだろけど、絶対早くに読ませたい一冊です。というか全中高生に読んでほしい。
先入観や、ラベルって怖いですよね。自分って、あいつってこうなんだって思い込む事、思い込ませることの怖さ。
「僕はそうは思いません」、娘にはどんな時も、どう思うかはしっかり自分で決めて、その思いをしっかりとこう口にして欲しいものです。
こんな人におすすめ
・学校の先生
・中高生の多感なお年頃の方
・読みやすい伊坂幸太郎の本を探している方
★いくつ?
全体的評価・・・★★★★☆
読みやすさ・・・★★★★★
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