2023-04

読書

ママはきみを殺したかもしれない 樋口美沙緒

殺したはずの息子が、目の前に──。今度こそ、私は“いいママ”になる。仕事もプライドも捨て、狂おしいほどの愛情を注いだ先にあるものは何か。無償の愛とは?母性とは?息もつかせぬ衝撃作。母親失格と気づいたとき“ママ”をやり直せるなら、あなたは、何を犠牲にしますか?目標としていた賞を受賞し、脚本家として活躍中の美汐。だが、彼女の心は晴れない。小学校から呼び出され、息子・悠を「支援クラス」に通わせることになったからだ。ある日、美汐は手に負えない悠の首を絞めかけ、そのまま気絶する。意識が戻ると、悠を保育園に預ける初日の朝だった。神様がやり直しをさせてくれる! 美汐は、理想のママになろうと奮闘するが──。
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死刑にいたる病 櫛木理宇

2022年映画化。鬱屈した日々を送る大学生、筧井雅也(かけいまさや)に届いた一通の手紙。それは稀代の連続殺人鬼・榛村大和(はいむらやまと)からのものだった。「罪は認めるが、最後の一件だけは冤罪だ。それを証明してくれないか?」地域で人気のあるパン屋の元店主にして、自分のよき理解者であった大和に頼まれ、事件の再調査を始めた雅也。その人生に潜む負の連鎖を知るうち、雅也はなぜか大和に魅せられていき……一つ一つの選択が明らかにしていく残酷な真実とは。
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いえ 小野寺史宜

社会人三年めの三上傑には、大学生の妹、若緒がいた。仲は特に良くも悪くもなく、普通。しかし最近、傑は妹のことばかり気にかけている。傑の友だちであり若緒の恋人でもある城山大河が、ドライブデート中に事故を起こしたのだ。後遺症で、若緒は左足を引きずるようになってしまった。以来、家族ぐるみの付き合いだった大河を巡って、三上家はどこかぎくしゃくしている。教員の父は大河に一定の理解を示すが、納得いかない母は突っかかり、喧嘩が絶えない。ハンデを負いながら、若緒は就活に苦戦中。家族に、友に、どう接すればいいのか。思い悩む傑は...。本屋大賞第2位『ひと』、そして『まち』に続く下町荒川青春譚、第3弾!
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霧をはらう 雫井脩介

病院で起きた点滴死傷事件。 入院中の4人の幼い子どもたちにインスリンが混入され、2人が殺された。 逮捕されたのは、生き残った女児の母親。 人権派の大物弁護士らと共に、若手弁護士の伊豆原は勝算のない裁判に挑む!
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俺ではない炎上 朝倉秋成

ある日突然、「女子大生殺害犯」とされた男。既に実名・写真付きでネットに素性が曝され、大炎上しているらしい。まったくの事実無根だが、誰一人として信じてくれない。会社も、友人も、家族でさえも。ほんの数時間にして日本中の人間が敵になってしまった。必死の逃亡を続けながら、男は事件の真相を探る。
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縁 小野寺史宜

嫌なことがあったなら、良いことだってきっとある。 見知らぬ人との予期せぬ「つながり」が、あたたかな奇跡を紡ぎ出す! 本屋大賞第2位! 『ひと』の著者が描く傑作群像劇!
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ひと 小野寺史宜

女手ひとつで僕を東京の私大に進ませてくれた母が急死した。僕、柏木聖輔は二十歳の秋、たった独りになった。大学は中退を選び、就職先のあてもない。そんなある日、空腹に負けて吸い寄せられた砂町銀座商店街の惣菜屋で、最後に残った五十円のコロッケを見知らぬお婆さんに譲ったことから、不思議な縁が生まれていく。本屋大賞から生まれたベストセラー、待望の文庫化。
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まち 小野寺史宜

両親を亡くし、尾瀬の荷運び・歩荷を営む祖父に育てられた江藤瞬一は、後を継ぎたいと相談した高三の春、意外にも「東京に出ろ」と諭された。よその世界を知れ。知って、人と交われ―。それから四年、瞬一は荒川沿いのアパートに暮らし、隣人と助け合い、バイト仲間と苦楽を共にしていた。そんなある日、祖父が突然東京にやってきて...。孤独な青年が強く優しく成長していく物語。