今回の本の紹介
小野寺史宜さんの、「ひと」という作品です。
前回「ライフ」を読んで作風が気に入ったので、こちらも読んでみることにしました。
女手ひとつで僕を東京の私大に進ませてくれた母が急死した。僕、柏木聖輔は二十歳の秋、たった独りになった。大学は中退を選び、就職先のあてもない。そんなある日、空腹に負けて吸い寄せられた砂町銀座商店街の惣菜屋で、最後に残った五十円のコロッケを見知らぬお婆さんに譲ったことから、不思議な縁が生まれていく。本屋大賞から生まれたベストセラー、待望の文庫化。
感想
50円のコロッケをおばあさんに譲ったことから始まって、柏木聖輔の人生は大きく動き出します。ほんと、人生って何がきっかけになるかわからないもんですね。コロッケ屋のメンバーもみんないい人だし。ただ聖輔の遠い親戚の基志は嫌でしたね。人の不幸につけいって金をむしり取ろうとするクズ野郎です。でもバイトの先輩の映樹がかっこよく追い払ってくれるシーンは良き。クズといえば聖輔のバンド仲間の剣もまぁまぁなクズかな。でもそんな剣にも広すぎる心で接する聖輔がすごい。本当いい奴。コロッケ屋、ついでほしい気もしたけどな。
こんな人におすすめ
・心温まるお話が読みたい方
・人とのつながりや人間関係に興味のある方
・調理師免許を取りたい方
★いくつ?
全体的評価・・・★★★★★
読みやすさ・・・★★★★★
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