今回の本の紹介
飛鳥井千砂さんの、「見つけたいのは、光。」という作品です。
亜希と茗子の唯一の共通点は育児ブログを覗くこと。
一人は、親しみを持って。一人は、憎しみを抱えて。
ある日、ブログ執筆者が失踪したことをきっかけに、
二人の人生は交わり、思いがけない地平へと向かう。
「気づいたら、子供の話しかできない人間になっていた」
亜希(35) 妊娠を告げた派遣先で雇い止めにあい、現在育休中で求職中。
一歳の息子の保育園を探しているが、無職のためハードルは高い。
「何かを得たのに、何も失わずにいられると思っているなんて図々しいにも程がある」
茗子(37) 過去、後輩にマタハラで訴えられてから「若い女子」が苦手。
妊娠した同僚の仕事のフォローが辛い。
感想
光さん、亜希、茗子。なかでも印象に残っているというか、ムカついたのは茗子の旦那!!流産したのは焼肉なんか食べに行ったからだとか、とにかく最低な男・・・。あと茗子の後輩も。嫌な事とかを堪えてオーバーワークしてしまう茗子みたいな人ってきっとたくさんいるんだろうな。にしてもその後輩みたいに先輩通り越してすぐ上司になんでも言って、上司から先輩に「そんなことは後輩さんにやらさなくてもいいんじゃないか」的に言わすのって頭くるー。
光さんのブログに対して亜希は崇拝っぽい感情を持つ一方、茗子はアンチ派。正直どっちのタイプも嫌(笑)ブログじゃないにしても、インスタとかでも崇めまくる人とか、そんな嫌なら見なきゃいいじゃんみたいなアンチコメント、どちらも心病んでると思う・・・
いろんなことが手軽に検索できて便利になった世の中だけど、その反面、今まで自分とは縁のなかった人たちの世界を目にする機会が増えて、変に劣等感を感じたり、それが新たな悩みとなったり・・・SNSとの付き合い方って難しいです。
こんな人におすすめ
・子育て中で求職中の方
・SNSで発信している方
・女性の生き方の多様性に興味のある方
・女性社会の生きづらさに興味のある方
★いくつ?
全体的評価・・・★★★★★
読みやすさ・・・★★★★★
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