今回の本の紹介
林真理子さんの、「小説8050」という作品です。
従順な妻と優秀な娘にめぐまれ、完璧な人生を送っているように見える大澤正樹には秘密がある。有名中学に合格し、医師を目指していたはずの長男の翔太が、七年間も部屋に引きこもったままなのだ。夜中に家中を徘徊する黒い影。次は、窓ガラスでなく自分が壊される――。「引きこもり100万人時代」に必読の絶望と再生の物語。
ぐっときたセリフ&個人的メモ
・質実剛健(しつじつごうけん)・・・中身が充実して飾り気がなく、心身ともに強くたくましいさま。「-の校風」
・みんなおっかなびっくり、迷いながら、自身があるふりして、時には怒鳴ったり、機嫌とったりして子どもを育てているんだ。
感想
父親目線で物語が進んでいくので、母親や姉、翔太目線でも描かれていたらもっと面白かったかなぁと思いました。明日は我が身かも、なんて思いながら読みました。我が子は小学生ってのもありますが、中学校に入ったらどうなるかわからない・・・一番難しい年ごろですもんね。いじめられたら言うんだぞ、って私も子供の頃親に言われたことがありますが、実際言えませんしね。なんていうか、大好きな親には知られたくない、可哀そうな子だと思われたくないって気持ちが子供ながらにありましたし。でも親になった今はやっぱり子供に言ってしまう、「いじめられたら言うんだよ」と。でも当時の自分の気持ちを覚えているから、きっと我が子がもしいじめられてても、言ってくれないんだろうなぁとも思います。いじめ問題はいつになっても嫌ですね。
こんな人におすすめ
・いじめ問題についてのお話が読みたい方
・年頃の子供を持つ父親の方
★いくつ?
全体的評価・・・★★★☆☆
読みやすさ・・・★★★★★
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