今回の本の紹介
ライフ、ひと、に続きまたも小野寺さんの作品で、「まち」。
両親を亡くし、尾瀬の荷運び・歩荷を営む祖父に育てられた江藤瞬一は、後を継ぎたいと相談した高三の春、意外にも「東京に出ろ」と諭された。よその世界を知れ。知って、人と交われ―。それから四年、瞬一は荒川沿いのアパートに暮らし、隣人と助け合い、バイト仲間と苦楽を共にしていた。そんなある日、祖父が突然東京にやってきて…。孤独な青年が強く優しく成長していく物語。
一応発売日順だと、ひと→ライフ→縁→いえ→まち、です。読むならこちらの作品一気に読むとつながりが見えて面白いです。
ぐっときたセリフ&個人的メモ
・ただやることが大事なんだよ。いちいち理屈をつけたりしないでさ。やっちゃえばいいんだ。そうすれば、何だって身にはなるんだから。
・ひどい人間なんて、世の中にはたくさんいるよ。ひどくはなくても何かのきっかけでまちがいを起こしちゃう人間もいる。大事なのは、まちがいを起こしたあとだよね。そのあとにどう動けるか。
・じっくり考えてどうするか決めたら、そのときはすぐに動け。決めるまでは迷え。でも決めてからは迷うな。
感想
じいちゃんがかっこよすぎます。小野寺さんの、日常が淡々と過ぎていく平和な感じのお話がすごく好きです。変にハラハラしないから心臓に優しい(笑)かといってじゃあつまらないのかというとそんなことはなくて、瞬一を取り巻く人間関係が少しずつ濃くなっていく感じがほっこりして好きです。引っ越し屋の高校生3人組とのゴミのやりとりのところとか、ちょっとスカっとしました。こういう奴って絶対いるよなぁ。
こんな人におすすめ
・人とのつながりや人間関係に興味のある方
・心温まる作品が読みたい方
・一人暮らしの方
★いくつ?
全体的評価・・・★★★★★
読みやすさ・・・★★★★★
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